パルフェ~ショコラ second brew~
http://www.web-giga.com/parfait/parfait.htm
久しぶりにやり直したらすっごい良かったんで、勢いに任せて書きますね。もう13年前なんだね…。
えー、というわけで、丸戸史明の知名度を一気に広めたパルフェ~ショコラ second brew~のお話です。多分史上初、アニメ化ではなく実写化の方が早かったエロゲですね。ていうか、別にアニメ化今後もしないんでしょうけど。
えー、この人の話をするんだとしたら、どのへんの話からしたらいいんでしょう。Rippleくらいから話したほうがいいのか、それとも単純にショコラの話をすべきなのか。それともままらぶとかの話もした方がいいのか。
いっか。特に今回は予備知識無しで行きますか。あったほうが要素としては楽しめるんですけど、それを入れようとすると、重大なネタバレに繋がるような気もするので。
半年前に消失した喫茶店を、昔いた仲間たちを集め直してショッピングモール的な所に再出店するんですけど、お向かいにモデルにした喫茶店が来るっていう、なんだろう、微妙に燃える要素が詰まってるあらすじですね。いや、本筋はそこまで燃える展開じゃないんですけど。
このゲームのすごいところって、徹底して雰囲気作りに専念して、それを見事に成功してるところなんですよね。WA2の時に少し話しましたが、この人の基本的なコンセプトとして、恐らく
「あなたのいる世界は、あなたが思うよりちょっとだけ優しい」
というのがあるんですよ。なんでしょうね。そんなゲームやってたら、
「あー、なんで俺この中に居ないんだろ」
ってなりますよ。そりゃ。なりますよ。
後は言葉遊びがすごく上手いライターさんなので、雰囲気作りの徹底さと相まって実に読みやすい、さらーっと入り込める作品になってるなっていうのは改めて思いますね。13年経ってもこの辺は色褪せないですね。
言葉遊びの上手さは、話の展開、もう少し転がすと、伏線作りの上手さってのに繋がってくるわけですよ。伏線を思いっきり伏線と思わせるのも、それはそれで上手さだと思うんですけど(この辺はるーすぼーいや田中ロミオ辺りが得意な気がします)、伏線を伏線と思わせない言葉・展開のチョイスをさせると、エロゲライターだとなかなかいないんじゃないですかね。
もっと伏線とかじゃなく、日常の積み重ねだけで美しく物語を紡ぐエロゲライターも中にはいるんですけどね。片岡ともって言うんですけど。ねこねこソフトの話もしたいですね。したい話しか出てこなくて困るね。
それとキャラの立ち方が秀逸ですよね。ツンデレの代表格として未だに名前の挙がることもある花鳥玲愛だったり(すげえな、一発変換だったわ)、主人公をダメ人間へと陥れる姉ちゃんがいたり、友人的立ち位置のヒロインがいたり。
いやー、いいですよね。友人的立ち位置のヒロインって。パルフェの涼波かすりもそうだし、それ散るの八重樫つばさとかもたまりませんよね。もっとこういう立ち位置のキャラクター増えてもいいと思うんですけど、多分描くのが難しいですよね。一歩間違えると男キャラでいいじゃんって話にもなるし、距離の詰め方とかも描き方しんどそうですね。
んでまあ、上記に挙げたキャラクター達が前フリに過ぎないのがこのゲームの最も恐ろしいところなんですけど。そのへんは皆さんで確認して頂ければ思いますね。夏海里伽子は必ず最後にやってくださいね。
僕はこのゲーム、浪人時代にやったんですけど、夏海里伽子がいるもんだと思って大学に行きましたよ。結果もちろんいなかったんですけど。
皆様も思い知ったほうがいいですよ。
夏海里伽子はこの世にいねえ。
抜群の雰囲気作りと、それに隠された伏線、そして夏海里伽子というラスボス。構成としてものすごく綺麗に作られた名作と言っていいでしょう。エロゲの教科書的な作品といってもいいのかもしれません。そして丸戸ワールドにずぶずぶ浸かっていくといいと思うわよ。
そうね、クソゲーとかちょっとしたマイナーゲーの話とかしたいですね。とか言って全く関係ない話をしそうな気もします。