秋色恋華
https://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/B000A8SZIQ/358-5023346-2334803?bc=1
結局ちょっとしたマイナーゲーを紹介するという、何とも謎な展開に。いや、好きだからこそこのゲームにあえて焦点を当てたいんだけどね。
今では明日の君と会うためにや未来ノスタルジア、アマツツミ、ハピメア等、ヒット作を生み出し、エロゲー界に確かな地位を築いたpurple software。そうですねえ、紫の話しますか。
元々purpleというブランドでゲームを作ってたんですが(Lien〜終わらない君の唄〜は、初期の名作と言ってもいいかもしれません)、親会社が変わってから現在の名称に。
このブランドの大きな分岐点の一つに、このゲームのキャラデザも担当されていた、岩崎孝司氏の起用があります。彼の描くキャラがまあ可愛いんですよ。その魅力に引っ張られるように、purple softwareも認知されて行くことになります。
その初期の初期、紫の名をエロゲ界に認知させることになった作品に、夏色小町という作品がありまして。爽やかな世界観に岩崎氏の絵がマッチして、スマッシュヒットを飛ばしました。その季節モノシリーズと言ってはなんですが、そこそこのハードルの高さを持って秋色恋華は発売されました。
このゲームに横たわるテーマは「秘密」。人間誰しも何かしらの、人には言えない秘密を持って生きている。それは可愛らしいものから、なかなか人に言い出せないことまで。それを主人公がほぐしてやるというよりかは、一緒に共有することによって、ぐーっと距離感が縮まっていくようなストーリーになってます。
なんでしょうかね。やっぱり岩崎氏の絵が可愛いのは言うまでもないんですけど、それに引っ張られるかのような、秋の暖かさと儚さみたいなものを、あっさりと、でも確かに描いてる感じが、このゲームのポイントなんでしょうかね。
人物の配置の仕方としては正直ベタなんですけど、そこに秘密のワンフックを引っ掛けることによって、可愛いだけで終わらせなかったのもこのゲームの売れたポイントかもしれません。意外とグッとくるんですよ、この作品。2005だとパルフェが強すぎるんで、ちょっと影に隠れてる感ありますけど。
個人的にオススメのキャラクターは、妹の葵。これもベタな妹に見せかけて意外とそうでもなくて、でも最終的に落ち着くところが割とありがちな妹ルートみたいな、やや不思議なオーラを放ってる子です。後可愛い。後彼女のテーマソングもいい。インストのキャラクターテーマでいうと、僕の5本指に入るぐらいには印象に残ってます。
なんでここまで葵好きなんだろう。その辺は自分でもよくわかりません。
岩崎氏の絵に引っ張られた単なる萌えゲーなのかと思いきや、ワンフックかかったことによってシナリオも綺麗にまとまっている、作品としてなかなか完成されている一作だと思います。シナリオがそこまで突出してるかと言われると、んなことないんだけど。「はいはい、量産型量産型」って感じではないのも確か。
当時の流行に乗っかった感(雰囲気が)はありますけど、現在の紫とは少しテイストの違う、紫の原点に近いものを感じられる作品なのかな、となんとなく思います。可愛さで押す、みたいな。
今の紫はシナリオも見事に融合しているので、作品全体のレベルが高いと思います。元々個人的にはシナリオさえ噛み合えば売れると思ってたブランドなので、紫が評価される時代が来てよかったなあとおっさんは思ったりしてます。
そうなる前、岩崎氏が牽引していた紫作品も悪くないんやでみたいな話がしたかったんですかね。なんか違う気もしますがまあいいです。さっきも言いましたが、秋色恋華自体、しっかりまとまってる作品なんで、結構楽しめると思います。
後、取ってつけたように言っておきますが、この曲のOP、橋本みゆきの「秋色」もなかなかの名曲なので、聞いてみてください。
https://m.youtube.com/watch?v=n1OyU3wFUK0
春色逢瀬、てめえは許さねえ
次回はなんの話をするんでしょう。全くわかりません。今日もココイチで晩飯を食ってたらふと書きたくなっただけなので。