yukiuta235の日記

クソブログです。エロゲとアイドルと、ごく稀に読んだ本の話をするかもしれません。

騒いでるのを尻目に冷や水をぶっかけたくなるのは基本的にオタクの悪い所だと思います。

こんばんは、皆さんウマ娘やってますか?

僕はすげえやってます。スマホの電池があっという間に切れます。モバイルバッテリーを持ち歩く皆の気持ちをようやく理解しています。消費が早い。さっきブルボンを重ねて⭐︎4にして、ビワも引いてやりました。気持ちいい。

 

さて、Twitterのトレンドに、シンボリルドルフとかトウカイテイオーとか挙がってました。「あーそうね、夢の親子対決ねえ」とか、メジロマックイーンとかゴールドシップの2代間に及ぶ関係性とか見てると、「よく出来てるよねえ」とか思ったりします。意外と史実に基づいたストーリー性になってて、オタクが競馬を物語として知っていくというのは、そんなに悪いことじゃないんだろうなと思います。元々物語性を見い出しがちなスポーツの一つだと思うので、オタクっぽい人はより入りやすいのかなあという気もします。毎週JRAに課金してる身からすると「100円でもいいから税金納付しようよ俺と」とも思います。楽天銀行で口座開いてPATやれよいいから。NO GUTS,NO GLORY. 100円の心意気ですよ。このキャッチコピー死ぬほど好きです。

 

さて、今回ウマ娘で描かれている娘達はいわゆる名の知れたウマばかりです。G1を多く取ってたり、なんかとんでもないレースをしたりなんだりかんだり。ハルウララについての議論も多少見受けられましたが、ここはもうサラブレッドのサガであり、人間の悪い所です。それ込みで競馬であるということを自戒しなければならないと思います。

そして競馬を語る上で外せないのは、上に挙げた『血統』です。ブラッドスポーツなんて揶揄されるぐらい、その馬の運命を左右するのが親子関係。ドラマチックですよね。

 

急に話を変えるようで変えませんが、クワイトファインという競走馬をご存知でしょうか?

この馬を知ってると言う人はまあまあ競馬好きな人なんじゃないでしょうか。「物好きもいたもんだなあ」と言うのが、正直な僕の感想なんですが、今日はちょっとこの馬の話をしたいと思います。理由は、タイトルどおりです。

今回着目するのは、シンボリルドルフトウカイテイオーに連なる、日本の一時代を築いた血統の末路の話です。パーソロン系なんて呼ばれるサイアーラインですね。サイアーラインって何?って人には、血統表の見方ぐらい競馬好きを名乗るなら覚えとけクソオタクと言っておきますよ。ダビスタやれば嫌でも覚えるから。

 

今この隆盛を極めた血統はどうなっているかと言うと、

ほぼ消滅しています。

ルドルフもテイオーもめっちゃ強かったやん何で残ってへんねんって思うでしょうけど、血統というのはそう言うものです。一時期頂点を極めた血統が、10年経てばほぼ見かけないなんてことはざらで、「よくある話」です。今ルドルフ→テイオーに連なる仔達はほぼ残っていません。理由は様々ありますが、ものすごくシンプルに言うと、「仔達が走らなかったから」です。走らなかった理由も探ってみれば、当時の時代背景がって話に帰結するんですけど。要はサイレンススズカスペシャルウィークが悪い。

 

皆さん盛り上がりたいのは、「この馬はこうで、ここが繋がったりしてドラマチックなんだよなあ」なんでしょうが、じゃあ走らなかった馬ってどうなるんでしょう?

勿論、人知れず消えていくだけです。

競馬を数年に亘ってやっていると、「あれ?そう言えばちょっと前にあの馬の産駒デビューしてなかったっけ?」なんて思って調べて、「ああ、走らなかったんかあ。しょうがないなあ」ってなって大抵のそのまま忘れます。人間なので。

トウカイテイオーも、そうして競走馬としての記憶だけが残照として留まり、現在も『生きてる血統』とは決して言えない状況下にあります。

その中で、辛うじてこのルドルフ→テイオーのラインを繋ぎ止めている馬が、クワイトファインという馬になります。

 

戦績を調べてみて欲しいんですが、立ち位置としてはハルウララとそんなに変わりません。皆さんが週末に観ている中央競馬とは数レベルは落ちる地方競馬で142戦走り、勝ち星は僅かに6。ハルウララよりレース数で言えばよっぽど走ってます(ハルウララは113)。本来であれば登録抹消され、人知れず行方不明になってしまう運命を辿るはずでした。

トウカイテイオーの仔じゃなければ。

トウカイテイオーと、その前から連なる日本の競馬に一時代を築いた競馬好きの化石みたいな人たちが、クラウドファウンディングを実施。見事目標金額に到達し、現在も種牡馬として繁用されているようです。

しかし2020年度も種付けされたのは僅か2頭。無事受胎したのは1頭のみで、その命脈はほぼ尽きたとも言える状況下にあります。同じく、メジロマックイーンの直系種牡馬もほぼ瀕死。オグリキャップを祖父に持つクレイドルサイアーもかなり芳しくなく、ウマ娘で軒並み人気になっている娘たちの血統は、ほぼ死に絶えてしまっているのが現状です。

血統は齧った程度しかわからない僕でもわかります。クワイトファインの血統表を見た時は、

「なんだこれ、四半世紀前から引っ張り出してきたのか?」

と言う印象でした。

それくらい馬は永遠に引き継がれるものではなく、血の入れ替わりは激しく、そして悲しいくらいに、それを見ている僕らは忘れてしまうということです。

 

何が言いたかったかと言うと、ウマ娘観てちょろっと調べて、「いやー、競走馬には物語があるよね」なんて、知った気になって話すんじゃねえってことです。

宝塚で立ち上がったゴルシも、ちゃんと一瞬で馬券をゴミクズに変えられた人じゃないと話に厚みが出ません。エイシンフラッシュの実際の馬体を見て「あの馬は本当に綺麗だよね」って言うのは、ちゃんと馬体詐欺に遭った人が言うとより面白みが湧きます。スイープトウショウのじゃじゃ馬っぷりも、全くレースをする気のない直線手前までを見て、「終わった…」と思ってから、アホみたいに飛んでくる末脚に大興奮してないと、本当に楽しんだとは言い難いと思うわけです。母父マックイーンなんか異様に走ってねえか?という謎のゾクゾク感をリアルタイムで味わって欲しいわけです。全部僕の経験談です。

そして、その陰には我々のエゴで誰の記憶にも留まることなく消えていったサラブレッドが何百万頭もいたと言うことを、忘れてはいけないわけです。動物愛護をしろと言ってるわけではないです。ちゃんとそれも飲み込んでの「競馬」だな、と受け入れなければならないわけです。なんか逆シャアのシャアみたいなこと言ってるけどいいや。

 

ちゃんと全部飲み込んで、ちゃんと馬券を買って、より思い入れを持って向き合うと、競馬ってもっと面白くなるよって話です。

狙ってか狙わずかはわかりませんが、実世界の競馬界では、今新時代が幕を開けました。

牡馬・牝馬3冠馬が、しかも双方とも無敗で生まれました。それを嘲笑うかのように初対決でアーモンドアイが一蹴、完膚なきまでに叩きのめしたまま引退していきました。

今週からは春のG1ウィークが、今年も高松宮記念から始まります。キングヘイローが最後に辿り着いた頂としてウマ娘から界隈では有名なレースですが、これも親子でローレルゲレイロという馬が制覇しているなど、語られていないドラマ、そこに宿る思い出はいくらでもあります。

リアルタイムで筋書きのないドラマを見ないなんて、もったいないですよオタク君たち。

そのドラマに、金という形で参加してみませんか。いつでもあなたを手ぐすね引いて待ってますよ。

https://www.jra.go.jp

 

主催は、JRA日本中央競馬会でした。